木部塗装について

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木部塗装

木部は外壁塗装の中で、一番傷みやく腐りやすい場所のひとつです。
陽が当たる方角は紫外線によって傷みが激しく、塗装がはげたりします。
逆に陽が当らない方角で、湿気がたまり乾燥がしにくい場所は、腐食しやすくなる傾向もあります。

木部は塗装もはげやすいため、外壁の塗装は長持ちしてもこの部分が先にダメになってしまうことにならないように、しっかりとした下地調整を行ってもらい、できれば木部専用の下塗り塗料で密着性を重視するなど、しっかりと手順を踏んで塗装をしてもらいます。

破風の塗装

塗装以外には、長期のメンテナンスをしなくて済むように、ガルパニウム鋼板等のトタンで破風板を覆ってしまう「破風巻き」という工事をする方法もあります。

紫外線によって傷むことも顕著の場所なので、古い塗膜を除去する下地調整と、素地が出るほど傷んでいる場合は、十分に塗料を吸わせた後、しっかりと塗装膜が張るまで重ね塗りをするのがポイントになります。

通常破風の素材は木部ですが、モルタルの家もあります。

軒天の塗装

軒天の腐食で多いのは湿気などの水分を吸収して、表面がふかふかになっている場合です。
さらに進むとベニヤそのものがはがれて落ちてきたり、穴が開く時があります。

このような状況になったら大工を入れて修理をします。
ベニヤ以外に使われているのは、セメントを圧縮生成したケイカル板などがあります。
ベニヤを使用しているのかケイカル板を使用しているのかは、築年数によって境があるようです。

ケイカル板は腐食しにくいため、交換修理ということは少ないですが、悪い場所はパテによる補修をしてもらいます。

木枠の塗装

築年数が経過している家は、雨戸などのレールがアルミサッシではなく、木製の枠が取り付けられています。
腐食する場合は大工に交換してもらいます。

帯板の塗装

帯板は外壁の真ん中にあるため、外壁塗料と一緒に塗られてしまうこともありますが、木部の場合は専用塗料を塗ってもらうようにします。

格子・戸袋・濡れ縁など

紫外線が強くあたる、戸袋、濡れ縁なども木製の場合は、傷みやすい場所なので、しっかり塗装作業をしてもらいます。
作業するには細かい場所でもあります。

木部専用塗料で長持ちさせる

外壁塗料とちがい、木部には「木部専用下塗り塗料」で塗ってもらい、耐久性を保持してもらいます。
塗装はなんでもそうですが、塗装前の下地調整が大事です。
木部の場合は長持ちさせるために塗装をしっかり密着させるためにしっかり研磨(ケレン)作業をしてもらいます。

大工による補修・修理

見積もり時の調査で判明しなくても、足場を組んではじめて腐食している部分を発見することもあります。
腐食しているにもかかわらず、業者による工程の都合で、無理に塗装で仕上げてしまうことがないように、腐食部分がある場合は大工をいれて修理してから塗装をしてもらいます。

工程・重ね塗り

古い塗装がはげかかっている場合は、カワスキ、マジックロン、サンドペーパー等という道具で手作業で古い塗装を除去します。
活膜(活きている塗装)の場所も、塗料の密着を良くするためにサンドペーハーなどを使って研磨 (目粗し)をします。
塗装表面に微細な傷をつけることによって塗料をより密着させるというわけです。

その後、木部専用の下塗り塗料を塗って、中塗り、上塗りと仕上げていきます。
完全に塗装がはげ、木部そのものがむき出しで乾燥しきっている場合などは、塗料の吸い込みも激しく、中には4回塗装しなければ塗装の膜が張らずに仕上がらない時もあります。

外壁塗装に重要なのは、部分的に長持ちさせるというよりも、家全体を長持ちさせるということです。

特に木部は太陽の当たる、当たらない方角で痛み方が異なります。
たとえば陽が当たって痛みが激しい場所は、3回以上塗らなければならない代わりに、痛んでいない活膜の方角は2回塗りでOKというように、家全体として耐久性のバランスを持たせます。

塗料カタログに書いてある仕様書どおりに、どこもかしこも同じ塗り回数にこだわるよりも、全体のバランスを取ってもらう塗り方をしてもらいます。